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親と子どものためのADHDナビ

よくある質問

症状や診断について

Q1

3歳の男の子ですが、落ち着きがなく、突然突飛な行動をとることがあります。
幼児期に専門医に診てもらった方がよいでしょうか?

多くの場合、幼児期において正確にADHDと診断するのは非常に困難です。正確に診断できるのはだいたい5歳くらいから、早くて4歳からと言われていますから、専門医に診てもらっても2~3歳でADHDと診断されるかどうかはわかりません。
ただ、専門医に診てもらうことは、たとえADHDと診断されなくても、ADHDの傾向があると捉えて、早期からADHDの療育を行うという予防的観点からもよいと思います。

現在、ADHDの早期発見のために、幼児期におけるADHDの傾向を客観的に評価する問診票も開発されており、確定診断までは至らなくても、子どもの行動特徴が正常範囲であるのか、ADHDにつながる可能性があるのかをある程度評価することもできますので、お子さんの行動が少し気になるようであれば一度専門医に診てもらうとよいかもしれません。

監修:社会福祉法人 恩賜財団 母子愛育会 愛育研究所
児童福祉・精神保健研究部長・愛育相談所長 齊藤 万比古 先生

Q2

小学生低学年の子どもなのですが非常に落ち着きがなく、学校の先生からも一度専門医に診てもらった方がいいのではないかと言われました。ADHDと診断されると障害児学級や養護学校に入れられるのではないかととても不安なのですが?

ADHDの疑いをもつ子どものご家族であれば誰もが不安を感じて当然です。しかし、不安だからと手をこまねいていても事態はますます悪くなるばかりですから、やはり専門医に診てもらう必要があります。

ADHDと診断されたからといってすぐに障害児学級や養護学校に入れられるわけではなく、あくまでも学力の遅れがみられるかどうかによります。
ADHDである場合、適切なサポートがあれば通常学級でも十分実力が出せる場合もありますが、無理に通常学級での学習を強いると、学力の差だけではなく、本人の学習意欲の低下や自信喪失からうつ状態や不登校などの二次性の障害につながることもあります。
そのような事態にならないためにも、ADHDを早期に発見してその子に合った治療・療養をできるだけ早く開始することが大切です。

監修:社会福祉法人 恩賜財団 母子愛育会 愛育研究所
児童福祉・精神保健研究部長・愛育相談所長 齊藤 万比古 先生

Q3

ADHDのある子は、すごく手間がかかるようですが、うちの子はそこまで大変ではありません。良いところもたくさんあるのでADHDではないのでは?

ADHDの症状や程度は個人により異なります。落ちつきのなさや集中力の欠如が個性の範囲を超えているようなら、良いところを活かしつつ、適切な対処を講じることが必要です。

ADHDのあるお子さんの特徴には、例えば次のようなものがあります。

良いところ
  • 活発で行動力がある。
  • 興味があれば、集中してやりとげる。
  • 発想や感性が豊か。
  • 素直で人なつっこい。
困ったところ
  • 落ちつきがなく、じっとできない。
  • 興味がないと、取りかかれない。続けられない。
  • 人の話を聞いていない。忘れる。
  • 集団行動ができない。

「困ったところ」は誰にでも多少はあります。しかし、個性とよべる度合いを超えて「困った」特徴がみられる場合は、ADHDかもしれません。ADHDは学童期で3~7%(平均すると約20人に1人)にみられるといわれています。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q4

突然走りだしたり、授業中に歩き回ったりして、じっとしていることができないのがADHDですよね?

それはADHDの1つの特徴です。そういった多動性・衝動性がみられないお子さんもいます。
そのような場合は周囲にADHDと気づかれにくく、適切な対処が遅れ、深刻な事態に陥りやすいケースです。

ADHDの症状の1つに、「不注意症状」というものがあります。「集中」することが苦手で、注意がつぎつぎと移り、ボーっとしているようにみえたり、忘れ物が多かったりします。

主な不注意症状
  • 人の話を聞いていない、すぐに忘れる。つい他のことを考えてしまう。
  • 興味がないと、取りかかれない。続けられない。
  • 興味があることは、なかなかやめられない。

「不注意症状」は、年齢を重ねるほど、学業、仕事、人間関係などに深刻な悪影響を及ぼします。しかし、学校生活などでは周囲に迷惑をかけることが少ないため気づかれず、放置されてしまいがちです。
特に、多動性・衝動性が目立たないおとなしい女の子に対しては、周囲の気づきが遅れ、適切な対応が遅れてしまう傾向があります。
中高生では、周囲に気づかれないまま、不注意症状のために大変な困難を抱えているお子さんが少なくないのです。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q5

興味のあることには集中できるのですから、ADHDでも「やる気」になればできるはずでは?

「やろう」「やらなければ」と思っても、どうしてもできないのがADHDなのです。

ADHDのあるお子さんは、興味のあることにはすぐに取りかかり、非常に集中できます。しかし、興味のないことに対しては、やらなければならないとわかっていても、気持ちの切り替えができなくて、どうしても取りかかれず、集中することもできません。自分の意志で行動をコントロールすることが難しいのです。
その点を周囲に理解されず、「やる気がない」「怠けている」などと誤解されがちです。これはADHDのあるお子さんを大変苦しめ、傷つけてしまいます。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q6

ADHDのある子は好き勝手をして周囲に迷惑をかけていますが、本人は気楽そうですね。

実際には本人が一番困っていますし、傷ついています。

ADHDのあるお子さんは、自分をコントロールすることが苦手で、集団行動がうまくできません。友達と仲良くしたくても避けられてしまい、孤立しがちです。
周囲の人は、迷惑な行為やトラブルに目を向けてしまうためにほとんど気づきませんが、失敗して叱責を受けることも多く、本人は深く傷ついています。
そのため自尊感情(自分を大切に思う気持ちセルフ・エスティーム)が低くなっています。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q7

ADHDの症状が出るのは、育て方やしつけに原因があるのでしょうか?

育て方やしつけが原因ではありません。
脳の特徴によるものです。

ADHDの主な原因は脳の特徴にあります。集中したり行動をコントロールしたりするために必要なドパミンという脳内の物質(*)が不足していることが関係しているという説があります。

*神経伝達物質といい、脳の中でさまざまな情報を伝えたり整理する役目を担っています。他にノルアドレナリンなども関与しているといわれています。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q8

ADHDだと、非行に走りやすいのでしょうか?

ADHDに対する周囲の誤解と過度の叱責による症状の悪化が、非行の誘因となることはあります。
しかし、ADHDそのものは非行の原因になりません。

ADHDのあるお子さんは、「やる気がない」と強く叱責されたり、「保護者の育て方が悪い」という誤解を受けたりしがちです。
また治療を受けないでいるお子さんは、社会的なスキルが身につかないばかりでなく、学業や仕事での失敗や人間関係の悪化などにより、自尊感情も失われがちです。保護者や教師との関係も上手くいかなくなります。
ADHDそのものが非行の原因になるわけではありませんが、ADHDのあるお子さんに対しては非行化させないための適切な対応が求められます。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q9

昔からADHDのような子どもはよくいました。
現在は過剰にADHDと診断されているのでは?

ADHDに対する理解が少しずつ広がり、ようやく治療がされるようになりましたが、それでも病院でADHDと診断されているのは全体の10分の1程度にすぎません。

ADHDの割合は学童期で3~7%(平均すると約20人に1人)と推計されていますが、実際に病院で診断されている数はその10分の1以下といわれています。
ADHDの症状はさまざまで、かつては原因も不明でした。そのため多くのお子さんは、困難を抱えつつも、それがADHDだと気づかれないまま放っておかれたり、育て方が悪いためだと誤解されたり、ときには他の疾患と間違えられていたと考えられています。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q10

ADHDのある子が将来自立することは難しいのでしょうか?

本来の能力を活かし、自立することは十分可能です。

ADHDのあるお子さんは「IQ(知能指数)や能力が低く、自立が難しい」と誤解されることが少なくありませんが、ADHDとIQには相関性がありません。IQが高い人も低い人もいるのです。
しかし多くの場合、ADHDのために勉強に集中できなかったり、周囲との人間関係が悪化したり、計画的に行動できない状態が放っておかれたりすることで、自尊感情が低くなったり、学業や社会性が身につかなかったりして自立が困難になっていくのです。
早期に適切な支援をすれば、このような悪循環を断ち、自立することも十分可能となります。対応が早ければ早いほどその可能性は高くなります。
発明王のエジソンもADHDだったといわれています。お子さんの本来持っている能力を活かした自立への道を見い出し、サポートしていきましょう。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

Q11

ADHDは治らないのでしょうか?
成人すれば自然と治るのでしょうか?

現在の医学では完全に治ることはほとんどありませんが、好ましい環境と適切な治療により、症状や行動を改善することは可能です。

成長過程において脳が発達することや、社会の中で訓練を受けることにより、ADHDの目立つ症状は減っていくといわれています。
しかし、過半数の人には症状が残り、学業や仕事でとても苦労しています。自然に治ることを期待したり、逆に一生治らないとあきらめて適切な治療が遅れてしまうと、学業や仕事での困難、人間関係のこじれ、自尊感情の低下などがより深刻になり、取り返しがつかなくなることがあります。
そのような事態を防ぐには、お子さんに合った環境づくりと2つの方法(心理社会的療法と薬物療法)による治療を少しでも早く始めることが大切です。
お子さんの困った症状や行動が改善されれば、保護者も悩みや疲弊から解放されて余裕を取り戻しお子さんを理解することができ、接し方が変わります。それが治療効果をさらに高めることにつながっていきます。

監修:社団法人 発達協会 王子クリニック 院長 石崎 朝世 先生

大人のよくある質問も掲載しています。

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